釣具の世界市場規模とは
感染症拡大によるアウトドアレジャー志向によって急成長した釣り具業界は、釣り好きならずとも経済的にその動向が着目されてるようです。
にわか釣り人が増えに増えて、釣具屋さんも釣り場も大混雑な様相をワイ自身も目にしてます。
作るだけ作って売るだけ売って、釣りに関する法律もマナーもろくに伝えないメーカーやショップのせいで、迷惑行為を繰り返すにわか釣り人達が形成され、釣り禁止・立入禁止の釣り場が急増…という問題は、今はさておいて。
それだけ需要が生じた釣り具業界の規模、そして釣具メーカーそれぞれの市場シェアって一体どれくらいなんか気になったわけですわ。
あとなんかこう、釣り場のジジイとかウェイ勢より賢そうなこと知っときたい的な?
日本人の釣り好きとしては、釣り具と言えばSHIMANOとDAIWAことグローブライドがまず頭に浮かぶでしょうけども、果たして世界市場全体でなんぼほどのシェアを有しているのか。
シマノもダイワも使うけど大のAbuGarcia好きなワイが、釣り具の市場規模やシェアをアブなげなく調べてみましたぞい。
ちなみに、ワイの好きなアブガルシアは、ピュアフィッシング社が保有する色んな釣りブランドの中の一つでおます。
▼日本国内の現行品ベイトリール最強はABU
資料ごとに幅あるやん釣具業界
マーケットリサーチってのはビジネスに必須なんで、その調査結果自体がれっきとした高額の商材として売られてたりします。ビビるほど値段がたっかいので、なるべく費用が掛からない様にネットで公開されている範囲での情報を漁ってると、資料ごとに数字の幅がえらい大きいことに気づきました。御用学者とかポジショントークみたいに、市場調査も何かしらの意図ありきで実施されてるのかも知れないっすね、余談やけど。
釣り具の世界市場規模については、The Insight Partners社が発行した2028年までの市場成長予測データを用いてみます。
2021年釣具市場238億ドル説
参照したデータからは、世界全体における釣具業界2021年度の市場規模は、237億9,979万ドルだったとあります。
(※以降ドル表記は米ドルね)
フィッシングイクイップメントマーケットセグメンタルオーバービュー(めっちゃカタカナ発音)それぞれの分類を総合した、2021年度の数字がざっくり238億ドルって感じになってます。
- fishing rods(釣り竿)
- nets and traps(網・仕掛け)
- hooks(針)
- reels(リール)
- fishing lines(釣り糸)
- sinkers(おもり)
データを紐解くと、アパレルだとかクーラーだとかの商品群は除外されてるっぽい。んで、2028年までのCAGR(年平均成長率)は4.2%って事で、318億3,553万ドルまで伸びるという予測がされてます。
円に直したら…2021年はざっくり3兆1,600億円。2028年には大体4兆2,200億円って感じですかね。ん~、世界全体で3兆円って…斜陽の日本国内パチンコ&パチスロ産業が3兆円規模って目にしたことがあるから少なすぎる気もするんよね~。釣りって世界的にみても意外とマイナーな業界なのかと思わせられますな。
▼ダイワ精工時代からクーラーは高性能やし
世界的に釣具のECが成長中
想像に難くないけど、今後の釣具市場はSNSを用いた販促を伴ってネット通販が一番伸びるねんて。釣り専門誌とか専属プロ涙目よ。
あと、米国・カナダ・欧州の一部って、実はパンデミックのロックダウン中もレジャーフィッシングに制限なかったみたい。遊漁免許が必須なデンマークでは、どうやらライセンスの売上が前年比24%もアップしたんやて。ふむふむ。
こうした遊漁免許制度が日本にも有れば、冒頭に述べた『にわか釣り人急増による弊害』ってのは回避できるんかもな~とか思ってしまいましたわ。
世界的な釣具市場の成長にはAmazon・Walmart・Flipkartが貢献してるってさ。
釣具メーカーの売上高なんぼ
全世界的な規模で、各釣具メーカーの売上高や市場占有率はなんぼなのか。
釣り具業界関連の色んな統計資料中でマーケットの主要プレーヤーとして挙げられる企業名をかいつまむと、だいたい下記の釣具メーカーになってます。知ってる名前もあるし、馴染みのない会社名もありますな~。
シマノやデカトロンとか釣具以外の事業で大部分の売上が構成されてる企業は、釣具だけのセグメントとして分かる範囲で数字を拾うことにしました。売上高の上位から順に釣具メーカーを並べてみると…
釣具メーカー売上高の順位
- Globeride, Inc.
(グローブライド:日本)
- SHIMANO INC.
(シマノ:日本)
- Pure Fishing Inc.
(ピュアフィッシング:アメリカ)
- RAPALA VMC CORPORATION
(ラパラ:フィンランド)
- Weihai Guangwei Group Co., Ltd.
(威海光威集団:中国)
- W. C. Bradley Co.
(W.C.ブラッドリー:アメリカ)
- Okuma Fishing Tackle Co. Ltd.
(寶熊漁具股份:台湾)
釣具の売上高はあくまでワイ調べ
釣り具を取り扱う世界中の企業各社のIR(投資家向け指標)を参照したワイ調べのランキングは、我らがダイワとシマノが群を抜いてる結果となりました。グローブライドとシマノはパンデミック渦中でも海外展開の手を緩めてなかったことがよく判ります。新製品が延期だとか日本国内が後回しっていう印象も垣間見えるけど、しゃーないね。
▼シマノのカルコンの剛性は海外でも好評
釣具メーカーのシェアなんぼ
ズバリ結論から、DAIWAことグローブライドが釣具シェア世界一やて。
2021年度の業績を示したグローブライド社の決算情報からは、海外展開による世界市場でのシェア拡大と絶好調っぷりが如実に伺い知れます。
ジャパン・アズ・ナンバーワン
グローブライドの2021年度売上高は、約1,200億円でざっくり10億ドル。
シマノは事業規模こそダイワの5倍はありますが、釣具事業だけとなるとシマノは大体1,000億円で8億ドルくらい。もうちょい踏み込むと営業利益はダイワよりシマノの方が上なので実は儲けではシマノが勝ち…やけど、本項は売上高に基づくシェア率に着目って事で。
日本の釣具メーカー万歳やん
売上高ランキングでは釣り具メーカー各社の2021年度のIRから情報を拾ってましたが、シェア(市場占有率)を割り出すにあたっては、釣り具の事業だけをセグメントした数字が見つけられない企業がちらほらあって、ワイの自力調べでは比較が困難でした。
そこで市場シェア率に関しては、2020年度データから独自の計算をされているサイトを引用させてもらうことにしやした。
釣具メーカーの市場シェア率と順位
全世界での釣具業界シェア(市場占有率)上位から順番に釣具メーカー名とシェア率をそれぞれ並べてみると…
- 1位:Globeride, Inc.
(グローブライド)… 6.12%
- 2位:SHIMANO INC.
(シマノ)… 5.36%
- 3位:Pure Fishing Inc.
(ピュアフィッシング)… 3.93%
- 4位:RAPALA VMC CORPORATION
(ラパラ)… 2.23%
ニッポン、チャチャチャ!(古)
釣具メーカー国内ツートップが世界のツートップでありました。そして、ワイの推しAbuGarciaを有するピュアフィッシングがABUなげなく3位にいてるやないか~い!
あ、なぜ4位まで記載したかと言うと、ルアーが事業主体の企業としてはラパラが世界最大級らしいので特筆すべきやと思った次第ぞい。
▼頑丈で水に浮くとかラパラの便利さよ
アブガルシアがんばれ
釣り好きの日本人としては、非常に誇らしい結果でした。
ダイワ・シマノっていう近所の釣具屋でもよく見かける商品を作ってる企業が、世界市場でも大きな存在になってるってね。
ただ、言わせて欲しい。ピュアフィッシングよ。世界第3位のピュアフィッシングさんよ。日本での販売弱いわ~。釣具屋の売り場でAbuGarciaの棚がどんどん無くなってるで、ピュアフィッシングジャパンさんよ。SNS展開もうちょい上手くやりやと。愛ゆえの苦言やで。せっかく日本独自開発したアブガルシア商品たちがもったいないから、SNS運用と店舗営業をもっと強化しいやと。つかそれ以前にピュアフィッシングジャパンの経営陣は、本国ファンドからもっとガッツリ人件費引っ張ってきて日本従業員の待遇を良くして士気を高めるなりしたらええんちゃう。しらんけど。
祝ABU100thのキャップ✨
— つきナポ@釣りツーリング𓆝 (@tsuri_touring) 2022年4月26日
日本では販売してない🤣
そういうとこやぞ、ピュアフィッシングジャパン💕 pic.twitter.com/vVoQVglrdh
3位応援で業界成長
企業間における競争戦略が健全に作用してたら『3位が伸びれば2位1位も伸びる』って話があって、ほな『アブガルシアの釣具を買ったらダイワ・シマノも良くなる』そんで『アブの釣具を買ったら業界全体の底上げになって、すべての釣り好きハッピー』になるやん!
業界の番付を知った我々こそ、3位のアブガルシアを応援しよう。うん。
ABUなげなく釣具業界まとめ
あれこれ調べてやあやあ言うとりますが、数字面でも釣り具を知っておくのも面白いモンですね。釣り場の一期一会トークネタにでもしてもらえたら幸いッス。
世界での釣具業界の市場規模は140億ドル(2020年)で、シェア第1位の釣具メーカーがグローブライド(ダイワ)6.12%・2位がシマノ 5.36%・3位がピュアフィッシング(AbuGarcia、Berkleyなど)3.93%、次点がラパラVMC 2.23%です。※出典:Deallab
安くて使えるABUでアブなげない釣りを楽しんでますが、わが日本メーカーのリールやロッドの高性能さはモチロン充分認めるところです。
少々値が張っても良い物を長く使うってのが、やっぱ一番気持ち良く遊べる。コレ!という決定版の釣具が日本製品ってのは誇らしいですね~。
- 日本が誇る世界最高峰のリール
▼ DAIWA IMZリミットブレイカー
スマホと繋がるベイトリール
▼ SHIMANO アンタレスDCMD
シマノのハイエンドベイトリール
▼ SHIMANO STELLA(ステラ)
シマノのスピニングと言えばステラ
▼ DAIWA EXIST(イグジスト)
ダイワの最上級スピニングリール